転倒予防で暮らしを守る!住まいの中で特に注意したい4つの場所
こんにちは!社会福祉法人ろく舎です。
高齢者の皆さが安全に快適に過ごせる環境づくりを日々実践している私たちが、「安全な住まいづくり」にちなんで、転倒予防のための住環境のポイントを今回ご紹介します!
高齢者の転倒、その実態と暮らしへの影響

ご家族やご自身の転倒リスクについて考えたことはありますか?
厚生労働省の調査によると、65歳以上の方の約20%が1年間に一度は転倒を経験していると
いわれており、さらに、高齢者の骨折の原因の約80%が転倒によるものとされています。
一度転倒して骨折すると、その後の生活の質が大きく変わってしまうこともあります。
しかし嬉しいことに、住環境を見直すことで多くの転倒リスクを減らすことができるのです!
今回は、家の中で特に転倒リスクが高い4つの場所と、その対策についてご紹介します。
住まいの中の転倒リスクが高い4つの場所

私たちが日々の支援の中で特に注意している、家の中で特に転倒が起こりやすい
4つの場所をご紹介します。
1. 玄関・上がり框(あがりかまち)
【リスクポイント】
・屋外と屋内の段差につまずく
・靴の脱ぎ履きの際にバランスを崩す
・雨や雪の日は特に滑りやすい
【効果的な対策】
・上がり框の端に目立つ色のテープを貼り、段差を視覚的に認識しやすくする
・玄関マットは滑りにくいものを選び、しっかり固定する
・座って靴の脱ぎ履きができる玄関椅子を設置する
・手すりや支えになるものを設置する
2. 浴室・トイレ
【リスクポイント】
・濡れた床で滑る
・浴槽の出入りでバランスを崩す
・トイレでの立ち座りの動作で不安定になる
・素足になるため、つまずきやすい
【効果的な対策】
・床に滑り止めマットを敷く
・浴室内の照明を明るくする
・トイレの便座は適切な高さのものを選ぶ
・手すりの設置を検討する
3. 階段
【リスクポイント】
・段差の見誤り、踏み外し
・上り下りの際のバランス崩し
・照明不足による視認性の低下
・急いでいる時の不注意
【効果的な対策】
・階段の端に滑り止めテープや視認性の高い目印をつける
・十分な明るさを確保する
・荷物を持って上り下りしない工夫をする
・可能であれば両側に手すりを設置する
4. 寝室から洗面所・トイレへの動線
【リスクポイント】
・夜間の暗がりでの移動
・半覚醒状態での方向感覚の混乱
・急いでトイレに行こうとする心理
・通路の障害物
【効果的な対策】
・足元を照らすセンサーライトの設置
・通路の障害物を取り除く
・夜間でも安全な動線の確保
・必要に応じてポータブルトイレの活用を検討
自宅の安全点検リスト
ご自宅の安全度をチェックしてみましょう。
以下のリストを参考に、ご家族と一緒に確認してみてください!

これらのチェック項目を定期的に確認することで、リスクの早期発見につながります。
ご家庭でも季節の変わり目などに確認していただくことをおすすめします!
4つの場所の対策が暮らしを守る
今回は住まいの中の転倒リスクが高い4つの場所と、チェックポイントについてご紹介しました。
住環境の見直しは、一度にすべてを改善する必要はありません。リスクの高い場所から少しずつ対策を講じていくことが大切です。まずは、チェックリストを使ってご自宅の安全点検をしてみてはいかがでしょうか?