医療と福祉の架け橋 ~北海道大学歯学部実習プロジェクト~

こんにちは!社会福祉法人ろく舎です。

2024年12月から2025年1月末までの2ヶ月間、ろく舎では北海道大学歯学部の学生との
貴重な学びの時間を過ごしました。高齢者の口腔ケアについて実践的に学ぶことを目的とした
本プロジェクトでは、予想以上の発見と成長の機会に恵まれました。

今回はその取り組みの全容についてお伝えします!

北海道大学歯学部の学生40名が参加したこの実習は、『高齢者・障がい者施設 ろく舎の杜』にて、
1グループ5名ずつ毎週火曜日に入れ替わり、8週間にわたって行われました。

午前8時半から午後3時までの実習時間では、座学とリハビリ実習、そして利用者様との交流を通じて、福祉の現場における口腔ケアについて学びを深めていきました。

高齢者の健康寿命を支える上で、口腔ケアは欠かすことのできない要素です。適切な口腔ケアは、
食事の質を高めるだけでなく、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。さらに、会話を楽しむ、
美味しく食事をするといった日々の生活の質にも大きく影響するのです。

このような観点から、福祉施設における専門的な口腔ケアの重要性は年々高まっています。

今回の実習プロジェクトは、まさにその課題に向き合う貴重な機会となりました。

現場での実践的な学びの時間として、学生さんたちが考案した「口腔機能を高めるゲーム」による
レクリエーションが行われました。これは単なる楽しみの時間ではなく、歯学部の専門知識を
活かした新しい試みでした。

利用者様は初めて挑戦するゲームに戸惑う場面もありましたが、チームの勝利を目指して
一丸となり、次第に夢中になって取り組む姿が見られました!また学生さんたちも、自分たちが
考案したゲームを通じて、高齢者の方々の新たな一面を発見し、予想以上の盛り上がりに手応えを
感じている様子でした。

このように、利用者様と学生さんとの相互作用から生まれた温かな空気の中で、医療の専門知識と
福祉の実践が融合した、特別なリハビリ&レクリエーションの時間となりました。

この2ヶ月間の実習は、予想以上の学びをもたらしました。学生さんたちは教科書だけでは
得られない現場での気づきを数多く経験し、高齢者とのコミュニケーションの深さと難しさを
実感したようです。

一方、施設側にとっても、若い世代の新鮮な視点に触れることで、既存のケア方法を見直す
きっかけとなりました。特に、口腔ケアを楽しみながら行うアプローチは、今後の支援に
活かせる大きな発見でした。

医療と福祉の連携は、これからの高齢者ケアにおいて重要なテーマとなっていきます。
今回の実習プロジェクトは、その可能性を広げる第一歩となりました。大学と福祉施設という
異なる専門分野が協力することで生まれる新しい価値。その手応えを、私たちは確かに感じる
ことができました。

このプロジェクトの詳しい内容は、これから順次シリーズでご紹介してまいります!

次回は現場での1日を振り返った、実習レポートをお届けします。