リハビリテーション専門職から見る道具と住まい 

こんにちは。ろく舎の理学療法士、長尾俊です。

前回の「札幌福祉ケアリフォームセンター」に引き続き、今日は「リハビリテーションは何か?」というお話と、「リハビリテーションから見る道具と住まい」について伝えさせていただきます。

突然ですが、

こちらが、ろく舎のリハビリテーションチームのみんなです。

ろく舎にはリハビリテーション専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が全て揃っております。日々それぞれの専門分野から機能回復に向けたサービスを提供しています。

それではリハビリテーションとは何か?

直訳すると「リ(再び)」「ハビリテーション(適応する・権利を得る)」という意味です。日本語では「全人間的復権」と言われています。

ちょっと難しい表現ですが、そこに込められた想いは。

心身が不自由でも、あらゆる手段を用いて、住みやすい場所で、自分らしく暮らし、人と交わり、社会の中で生きて行こう!」

それは個人の能力と環境(まち、住まい、道具、人、法律)のマッチングでもあります。人がよりよく生きるためには、適した環境が必要です。 リハビリテーションを実践する上で欠かせない考え方に、WHO(世界保健機関)が設定している「ICF:国際生活機能分類」が挙げられます。

福祉用具は「環境因子」のひとつである「物的環境」に該当し、比較的容易に整えることができる部分です。

しかし、実は福祉用具を使いこなすには適切な支援が必要です。

たとえば、杖一本にしてもあれば良いという物ではなく、杖の種類や、高さの調整、効果的に使いこなすための練習など、用具の見極めと段取りが必要です。

住まいや道具などの物的環境について、私には忘れられないエピソードがあります。

理学療法士として駆け出しの頃、自分の力不足を感じ車いすについて集中的に学んだことがありました。

その時に師事した先生は、ご自身が脊髄損傷による完全対麻痺(両足が麻痺し全く動かない状態)という身体障がいをお持ちで、常に車いすを使用する方でした。

その先生の、忘れられない言葉があります。

 『私には歩行障がいはあるけど、移動障がいはない。私は自分の意志で自由に行きたい場所へ行くことができる。ただし、道具と環境が整えば。』

この言葉は、患者様の運動機能回復に明け暮れていた自分にとって、とてつもないインパクトがありました。

私は理学療法士ですので、患者様が怪我や病気で失った心身機能の回復に向けて、個人の能力を向上せることが専門です。

しかしながら、リハビリテーションでは住まいや道具を整えることに同じ価値があると考えています。

病気や怪我の結果、どうしても残ってしまう心身の不自由さ。

万民に訪れる老化による機能低下。

そこに対する対策は様々ありますが、身体の機能回復と合わせて、福祉用具を含めた環境を整えることが私の使命と感じています。

さて、私からは第3弾として「福祉用具の選定について」も今後発信する予定です。 これからも長尾の記事にお付き合いのほどよろしくお願いいたします。